宗教がらみの失踪は危険、警察へも届け出ず

A君は猛勉強のかいあって、地方都市から首都圏の某有名大学へ進学しました。親族内でも「いいところにはいれた。」と話題になり、大学生活を満喫していたようなのですが、ある時から長期休みの期間にも、自宅へなかなか帰ってこなくなりました。電話しても「忙しくて帰れない。」「やることがあって帰れない。」などと言われ、遂には連絡が取れなくなりました。心配した家族が寮に直接行ってみましたが、そこにはおらず、結局A君は行方不明になりました。一か月ほどたったある日、突然A君が自宅へ帰ってきました。両親は心配し、今までどうしていたのか問いただしました。

すると、クラスメイトの一人と仲良くなったのだが、変な宗教に勧誘され、抜けるに抜けなくなったとのことでした。入っていた寮にも教団の人物が出入りするようになり、行動も監視されるようになった。今日はなんとか自宅へ来たが、もう帰ってこれないかもしれないとのことでした。驚いた家族が家の外を見ると、田舎町に不釣り合いな高級車が何台も駐車されていて、中から教団の幹部らしき人がずっとこちらを見張っていたとのことです。A君からは「家族にまで迷惑はかけられない。警察にも相談しないでほしい。」と何度も言われ、その日は教団の幹部達と帰っていったとのことでした。

親族内でも、警察に相談するか何度も問題になったのですが、結局相談せずに5年が過ぎました。その間、A君からは連絡もなかったのですが、突然A君が自宅へ帰ってきたのです。家族一同大喜び。話を聞くと、その後教団からはなんとか脱退することができ、現在は首都圏で会社を立ち上げ頑張っているとのことでした。